光触媒とは

光触媒とは何か?

最近とあるメディアで、「日本から世界へ発する 21 世紀最後の技術」として「光触媒」が取り上げられました。
ところで「光触媒」とはどのようなものなのでしょうか?
光触媒は、二酸化チタン(※1)を主成分としたコーティング剤で、二酸化チタンを壁面や様々な製品の表面に塗布し、そこに「光」が当ると表面に酸化還元反応がおこり、空気の浄化やコーティング面の汚れ防止効果を発揮する技術です。しかも、「触媒」(※2)作用なので、画期的な環境改善技術です。

例えば、建物の外壁にコーティングすると、排気ガス(Nox)を分解し空気を浄化します。
また、雨だれなどの汚れを防止します。室内の壁にコーティングすると、シックハウスの原因とされる有害物質(VOC)や様々な菌類(インフルエンザ、カビ、大腸菌、黄色ブドウ球菌、MRSA・・・などなど)を分解し無害なものにします。また、臭いを分解し、防臭効果を発揮します。(図1)

実は、私たちの身近でもとても重要な「光触媒」があります。それは、緑色植物の光合成です。これも一種の光触媒反応です。(図 2)

(※1)酸化チタンは、チューインガムなどの食品や化粧品のファンデーション、サンスクリーン剤(日焼け止め)などに使われている安全な物質です。
(※2)「触媒」とは、そのもの自体は反応せず他の物質の反応を助ける働きをする物質です。

図 1 光触媒の働き

図 2 植物の光合成も一種の光触媒反応

光触媒の大きな2つの働き

分解効果

二酸化チタンは半導体で、酸化チタンに「光」があたると電子と正孔がつくられ、水や酸素などと反応し、ヒドロキシルラジカル(水酸ラジカル(・OH))や活性酸素をつくって、有害物質などを分解し、セルフクリーニング効果になります。

  • 二酸化チタン(Ti02)の光触媒作用の原理

  • 光と二酸化チタンコーティングによる環境浄化作用の概念図

超親水性

酸化チタンに「光」と「水」があたると、表面は親水基で覆われます。これを超親水性作用と言って、表面についた汚れを浮き上がらせ、油や汚れやほこりなどを水と共に洗い流します。雨などがあたるとこの現象が見られ、セルフクリーニング効果になります。

二酸化チタン(Ti02)の光触媒作用の原理

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